どうにも拭いきれないこの感覚
別にこの人から悪意を感じるとかそう言ったものじゃない
なんていうか...
訳も無くの無い親切にされると変な感じがして
俺はこの人と一緒に居る時間が余り好きじゃなかった
「前嶋」
後ろから低い聞き覚えのある声が聞こえてきてドキッとする
嫌だ 嫌だ 嫌だ
出来れば振り返りたくない
声が聞こえてきたと同時に耳につきだした足音が近づいてくる
どうせ振り返らなくてもあの人は俺の目の前に現れるだろう
でも
そうするとあの人は『どうしたんだ?』と覗き込んでくるから
心臓に悪いことをわざわざ待つのも嫌だった俺はゆっくり振り返る
「肇先輩」
「今帰りか?」
「は......いえ、ちょっと槌谷のトコにいこうかと思って」
ホントは帰るつもりだったけど咄嗟に嘘を吐いてしまった
「そうか...」
「先輩は今から帰りですか?」
先輩の寂しそうな声を聞かなかったフリをして同じ質問を返してみる
きっと答えはYESのはず
「いや、俺はまだ生徒会の仕事が残ってるから帰れないんだ」
そう言って笑った先輩に『そうなんですか』と返しながらも心の中では複雑な気分になる
嘘を吐かなきゃ良かった
一緒に帰ろうと言われたくなくて咄嗟に吐いた嘘
この人と、肇先輩と一緒に帰ってると二見や槌谷や高階と違って息苦しくなるから
男同士なのに気を使われ、優しくされ、なんだか女子に接しているような先輩の態度に胸が苦しくなるから
嘘を吐いたのに...
自分のイヤな部分と対峙したような気分になって目を伏せた
それと同時に先輩の手が肩に触れ心配そうな顔が覗きこんでくる
「どうしたんだ?気分でも悪いのか?」
ドキン
心臓が激しく胸を打ち付ける
これが嫌なんだ
訳も分からず胸が痛くて
訳も分からず泣きたくなる
こうなるのが嫌だからこの人と一緒に居たくないのに
離してくれ!そう言いたいのに声が出なくて
触らないで!突き放したいのに手が出なくて
それでもこのままココに居ることも出来ないから
「何でも、ありません...」
それだけ言って先輩から離れるように後ずさる
これが今の俺が出来る精一杯だった
「じゃあ槌谷が待ってるんで...」
一度も顔を上げずペコリと頭を下げて一礼する
そのまま先輩に背中を向けた俺は一気に走りだした
もう声を掛けないでくれ。そう思ったのに
「気分が悪いなら、連絡して来いよ」
そう先輩の声が後ろから聞こえてきて
ドキン
また痛みを伴う鼓動が俺を襲ってきた
訳もないなら優しくしないで
優しくされるのは慣れてないから
**
苦手意識
自分の恋心とカイチョの思いに気付かなくて悶々な乙メン主~♪
ホントはもっと長かったけど割愛割愛vv
分かりにくい私の文は割愛すると余計にわからんね(汗)
説明しなきゃわかんない(苦笑)
ノォォォォォォォ!!!!!ゴメンナサイ(泣)
あの人が去ってから
『涙を流す』
その行為が俺には出来なくなった
でも泣かないわけじゃない
涙が出なくても夢の中では毎日のように泣いていた
ずっと ずっと ずっと
あの日から...
いつか迎えに来てくれると信じて
もう迎えには来ないと感じていて
心の中で矛盾する思いに悩まされながら
それでも最後には少しの希望を持っていたんだ
『やあ』
いつかあの胡散臭い笑顔を湛えて先生が戻ってくる
そう信じてたんだよ...?
あれから何年経っただろう
いつまで経っても忘れられず
いつまで経っても囚われたまま
俺はアナタを待っている
これまでも これからも
泣いてどうにかなるのなら
涙を拭ってくれる手があるなら
**
泣いて救われるのなら
...お題消化~まったく出来ず!!!
文もおかしい纏まらないぃぃぃぃ!!!
とある月曜日
登校して自分の席に座ったら小さな違和感を感じた
なにがって言われたら分からないけど...いつもと少しだけ違う
席の場所も変わってないし机の高さが変わったわけでもない
..........
特に周りを見渡しても何かが変わったというわけでも無さそうだ
気のせいか?
そう思おうとしたけどやはり違和感は付きまとう
と、いうことは一番疑うべきはこの辺りか
机の周りを注意して見てみるとソレは案外簡単に見つかった
2、3、0...?
机の端のほう
目立たない場所にソレはある
意味が無いように並べられた3つの数字
ペンか何か、青い色でそれは書かれていた
なんだ?これ?落書きか...?
指で消そうと試みると書いてあるだけと思っていたソレは少しボコボコしているのに気がつく
何かで彫った後に色を着けてあるのを見てソレをやった人間に対してため息を吐いた
誰だよ...こんな暇なことしたヤツ
自分が座る机ではあるけど学校の備品だ
ノートを取ったりするのには関係ない場所であれば別にいい
自分にその非を咎められると困るがそんなことも無いだろう
あまり気にするもんでもないか...
そう思うとどうでも良くなって
俺は暫らくそのことを忘れていた。
「ねえねえ、ふたみ~!」
「あら槌谷、どったの?」
俺の隣でノートを写していた二見に槌谷が何かを差し出した。
「これ返すの忘れてたのん♪」
「あぁ、別に返してくれなくてもよかったのに」
「そうもいかぬよ!ふたみの名前入りなんて怖くて最後は机の肥やしよん」
そう言った槌谷の手から二見に返ってきたのはまだ新しい消しゴムだった
「机の肥やしってなんだよ」
消しゴムを手にとって弄くっていると槌谷がにへらと笑って俺を見る
「二見のモノって分かったら女子の視線が釘付けなりよ~!!」
俺の手から消しゴムを取った槌谷はある面をコチラに向けて見せてきた
そこには少しクセのある、でも見やすい字で『23』と書かれている
「23?」
「ん~とね、2が、ふた。で、3が、み?併せてふたみね」
「へ~」
「二見のものには結構書いてるよね?」
「ん~、そうね」
「ふぅ~.........ん?」
向けられた消しゴムを見ながら話を聞いていて
ふと
机の数字のことを思い出した
あれの23っての...まさか「「ふたみ」ってことか?
尋ねてみようかと黙ったままノートを写す二見へ視線を移す
黙々と手を動かす二見に聞いてもいいものか悩んでいると
「ちなみに0はテニス用語のだから」
そんな声が聞こえてきて二見の視線が俺を捕らえた
その顔は女子だけでなく男でも見とれるほどに甘く崩されている
やっぱりこいつか...
そう思いながらテニス用語で0の意味を思い出す
...........................っ!!!
二見の反対側で『なになにテニス用語~??』と槌谷の素っ頓狂な声が聞こえてくる
でも
俺はそんなことも気にならないほど顔が熱くなっていて
二見の視線から逃れる為にわざと窓の外を見た
これは一種のおまじない
『アナタが俺のこと好きになりますように』
**
その数字の意味
お題は難しいなぁ...文才と色んなネタを考えられる柔らか頭が欲しい(苦笑)
なぜ、あの体勢なんだ...?
プールサイドにあるベンチの上
水から出た後にダレたのか、横になってる槌谷の下にはうちわが一つ置かれている
そのうちわを手にしたまま気持ちよさそうに眠る槌谷の顔はとても楽しそうに崩されていた
どうみても体制的にはムリがあるように見えるのにな...
この手は要らないだろう...この手は
誰もいないと分かっていたが一応辺りを確認して柄を持つその手を取ってみた
槌谷の指に自分のモノを絡めて団扇を外そうと試みる
でも思った以上に強い力で握られているソレは中々その手から離れようとしない
それはまるでこれが大切なもので離さないとでも言ってるように見えて...
その態度になぜか少しイラッとした
俺は団扇の扇の部分を両手で持ち、柄を握り閉めた槌谷の手はそのままに、一気にそれを抜き取った
その瞬間、槌谷の顔が少し歪んだように見えたけど気にしないことにする
手を離さない槌谷が悪い!
そんな自分勝手な理由で終わらせた俺は手にした団扇を扇ぐ
気温が高いせいで涼しいとまではいかないが、吹いてくる風が心地いい
団扇はこうやって使わなきゃな...
パタパタ扇ぐピンクのうちわになんとはなしに視線を移す
ん?
槌谷の手から奪い取ったときには気付かなかったが、扇ぐ瞬間、裏側に模様のようなものが見える
何だと気になって扇ぐ手を止めるとピラッとそれを裏返してみた
「な......なっ......」
そこにあったのは槌谷と俺が二人で写っている写真
落ちないようにピタッと貼り付けられたその写真を見ていると
「ん...じゅ、り~......」
槌谷の声が聞こえてきて視線を移した
未だ眠る槌谷の顔には幸せそうな笑みが浮かんでいて、その声と表情に俺の頭が沸騰したように熱くなってくる
熱を少しでも逃がそうと手に持つうちわで扇いでみるけど、それと同時に見える模様にまた顔が熱くなって
もうダメだ...
俺は槌谷の手にそっとうちわを戻したあと、頭を冷やそうと階段に続く扉へ足を進めた
好きな人の夢をみるには頭の下に写真を敷くといいらしい...
**
団扇片手に
中途半端で挫折...しかもやっぱりお題に合ってない(泣)
書いてる最中に浴衣着て夏祭りネタとかのほうが良かったかも...なんて思ったけど後の祭り(汗)
ツン
本を読んでいたらいきなり首筋に何かが触れた
なんだと思って顔を上げると二見がニヤけた顔でコチラを見ている
周りにはコイツ以外誰も居ない
ということはこの首に触れてるのはコイツの指か
「なんだよ」
置いた指を動かすことも無く緩く突いてくるだけの二見に俺は視線を止めて口を開いた
すると二見は笑みを深くし爪を立ててまた首を突付く
「ここ...」
「は?」
「ここに、ほくろがあるとそそられるよね」
「はあ?」
いきなり人の首を突付いてきて何かと思えばほくろだと?
「おまえなぁ、何度も言うけど...」
「そういうことはアナタじゃなくて女子に言え?」
言おうとしていたことを先に言われ肩透かしを食った
「分かってんだったら...」
俺に言うなよ...
最後まで言う前の二見の顔が間近に近づいてきて思わず瞼を閉じてしまう
それと同時に触れてきたのは柔らかくて温かいもの
触れたその場所は先ほどまで二見の指があった場所だった
「ふた、み...?」
目も開けず何が触れてるかなんて考えることも出来ず
ただ身を硬くしてそれが離れるのを待っていた
チリッ
突然その場所に痛みが走り
痛みのあと微かに生じた熱
一体何が起こったのかと首筋に手を当てると触れていたものがゆっくり離れていく
離れたそれは熱を持ったまま少しだけ移動し
耳の後ろで動きを止めて優しく甘い声を発した
「ねえ知ってる?」
脳に、心臓に、直接響いてくるような声
「内出血って同じ場所に何度も作るとほくろになるんだって」
その声に自由を奪われ俺は動けなくなる
「ためしてみようよ...」
いつか俺の首もとにはほくろが出来ているんだろうか...
**
首もとのほくろ
内出血が何度も同じ場所に出来るとほくろになるらしいと聞いて...
話が纏まってないのが...いつもどおりだけど悲しい(泣)
廊下を歩いていると思いも掛け無かった人の後ろ姿を見つけた
「前嶋先輩!」
ここは1年の教室がある階で2年のあの人が寄り付くとも思えない
でも、どうしてもその後ろ姿が違う人のものとは思えなくて、何かを思うより先に声を掛けてた
振り向かなければ違う人だったと諦めて知らないフリをすればいい
そう思いながら待っているとゆっくりとその姿が振り向いてくる
振り向いたその姿は思ったとおりのあの人で、嬉しくなった俺はそれを隠しもせずに走り寄った
こちらを見たまま動かないその人の前で立ち止まると俺は少し下にある目を見つめにっこり微笑む
「こんにちは、先輩。どうしたんですか?こんなところで」
「あぁ?悪いのかよ...」
あれ?今日は不機嫌だ
口調と眉間の皺の寄り方でそう思った
最近やっとこの先輩の機嫌のよさが判断つくようになってきた
先輩を初めて知った時はものすごく不機嫌で、次に会ったときもその次に会ったときも...
いつ会ったって不機嫌だったからきっとこの人は万年不機嫌なんだろうと思っていた
けど違ったんだ
不機嫌そうに見えるけど本当はそうじゃない
そう見えるのはただ単に対応に困っているだけ
この先輩はどうやら人と接するのが苦手らしかった
上辺に付き合うのには慣れているのに深く入ってこられると途端に弱くなる
どうすればいいかが分からないから悩んで眉間に皺がよるようで
知らない奴が傍から見れば十中八九機嫌が悪いと思うだろう
かくいう俺もそうだった
でもよくよく観察すると違うんだ
この先輩は心を開いた人には思った以上に表情を変えた
結構笑うし、悲しそうな顔も見せる
本当に怒って顔を真っ赤にしたり、照れて赤くなったりもする
まだ俺自身にはそんな表情見せてくれはしないけど
本当に不機嫌な表情ってのも珍しいって知ってるから
だからね、俺にも見せてくださいよ
心を許したやつにしか見せない
アナタの色んな顔
あの中の誰かがアナタの中を居たとしても余裕はあるでしょ?
諦めたくない..恋する気持ちに早い遅いはないんだから
**
後半戦の始まりです!
あぁ話が纏まらない...不発不発!!!
明日のお題はすぐ浮かんだのに...
「カズマーー!!」
アイツの口から日ごろよく出てくる名前
「ビス、これってさ...」
アイツの口から最近好く出てくるようになった名前
どちらの名前を呼ぶときもアイツの口調は楽しそうで俺に対するものとは明らかに違う
それがムカついて、またイジワルなんてしちまうから
アイツの機嫌は一段と悪くなるんだ
「よう...」
カフェで隣に座っただけで目を逸らして顔を背ける
そんな態度とらなくてもいいだろ?
普通に俺を見てくれよ...
そう思っても自分の態度も悪いから口には出せない
そして重い空気に耐え切れなくなった俺は
また、怒らせるようなことを言ってしまう
「また振られたんだってな」
「な...」
驚いた表情を浮かべたタケルがやっとこちらを見る
「アミに告ったらしいじゃないか」
口角を上げて嫌味のようにそう言った
もうそんな態度しかとれない
そんな俺を見てタケルの顔が苦々しく歪んでいく
さあどうする?
俺の胸倉を掴んで文句でも言ってくるか?
出来ればそうして欲しい...でもはやりアイツは何も言わない
やっちゃいけないってことくらい分かっているけどどうしても止められないんだ
タケルが女と付き合うなんて許せなくてヤツが告る前に先手を打つ
そんなことをもう何度続けてきたのか...
タケルが何か言ってくればいいと思ってやってきたけど、アイツは予想に反して何も言ってこない
言ってくるとすればヤツの親友かその連れだけで
もう限界だった
俺がしたいのはこんなことじゃない
コイツの悔しがる顔を見たいわけじゃない
こんな
こんな思いもしなかった
泣きそうな顔が見たいわけじゃないんだ
「タケル...」
優しく名前を呼んでみたけどもう手遅れで
差し出した手は強い力で弾かれた
「タケル!」
「タケルー!」
遠くから聞こえてきた声に嬉しそうに振り返る
席を立ってヤツラの方へ走っていくタケルの後ろ姿に
俺はじっと見つめることしか出来なかった
自然に話したいだけ
アイツが相手だとソレが何よりも難しい...
**
…もうネタなんかないっての。
カズマやビスのようにタケルと話したいタイラ...みたいなカンジ?
色々話すネタを探すけど優等生でもナイスガイでも本気の色恋沙汰には苦手でズレてる
ウチのタイラの理想像...不発不発